• レンタルスペース:床は人気の高いナラの厚貼りフロア。全体的に床暖房が完備されております。地域のコミュニティースペース(レンタルスペース)や当社のショールームとしても使用していきます。
  • レンタルスペース:歩道や車道から見えるようオープンな感じ。真向かいの公園の緑も感じられます。
  • レンタルスペース:既存のサッシを活かし前面ガラス貼りで昼間もかなり明るいです。2箇所の入り口部分は土間になっており、外から入りやすい動線となっています。
  • 通路:アールの本棚。正面に貼られた板は杉で鋸目が残ったものを薄く製材されたもの。アールに曲がる幅と厚みでランダムに貼っています。
  • 通路:棚は横のラインが通るように現場で工夫されて製作されました。奥にはアールのベンチ。天板は本棚と同じ杉板。アールの曲線がやわらかい印象を持たせます。
  • 通路:コンクリートブロックを積み上げ、その上に米杉でフレームを作った9連窓。1枚のみ開閉できます。
  • キッチン:レンタルスペースを貸し出す際はキッチン、トイレ付きです。オールステンレスのキッチンの使用感を試せます。
  • オフィス・打ち合わせスペース:レンタルペースから同じ床を貼り伸ばしており、こちらも床暖房が完備されています。アールの本棚はこちらからは設計資料やクロスのサンプル帳などを入れて使用。天井や壁はベニヤ仕上げとし、塗装しています。こちらにも既存の柱梁型に杉の鋸目残し板を施工。
  • トイレ:タモ材のカウンターに奇抜な色の手洗い器。クロスは4面違うものを貼っています。輸入クロスは国内産より柄や色が面白いものがたくさんあります。
  • 外観:外壁をチャコールグレーのような色で塗っただけで住宅街ということもあり、あまり手を加えていません。ガラス越しから覗いて見て少しでも興味を持っていただければと思います。
  • 間取り:アールの本棚を仕切りとし、人々が行き交える通路幅を作り、新たな道としての存在を確立させました。細長い建物だが、道をコンセプトにレンタルスペース・オフィス・作業場を1本の動線でつなぎ、用途の異なるスペースを隔てなく行き来できるようにし、一体感を持たせました。

カラカラスタジオ

【設計趣旨】
当社の道路を挟んで向いにある一軒の建物。長らく地域に親しまれていた酒屋の閉店。この前面道路には様々に人々が行き交い、交通量も多い道。この付近には他にお店もなくただ通り過ぎていくだけの道。閉店と共にシャッターも閉まり寂しい雰囲気になった。

そこで、1階店舗スペースを新たな地域の交流の場を作る目的とし、リノベーションを計画した。今回、九州大学(糸島空き家プロジェクト)に基本設計を依頼。このスペースを創作する目的は2つ。

1つは企業と地域の人の交流の場としてレンタルスペースを作る事。例えば、地域の人が習い事を開いたり、短時間でもお店を開いたり、企業の人がセミナーをする会場に使用してもらったり、そのほか、学校帰りの子供たちも気軽に立ち寄れるような地域のコミュニティースペースにしたい。
2つ目はリノベーション専門店の弊社が、多くの人にリフォームやリノベーションを知ってほしいという想いと、もっと身近に家づくりを楽しめるツールを手にとって感じてほしい、アンテナショップのような街の一部に身近に存在する場所としてありたいという願いからである。